今日は私の好きなニットデザイナー、Helga Isagerさんの話です。
Isagerさんはデンマークでニットのデザインから糸の製作まで手掛けられています。
ユニークなのに奇抜ではなく、すっと馴染むデザインです。
私もIsagerさんのデザインのカーディガンを作りました。
i-knit-you-purl.hatenablog.com
最近、Isagerさんの素敵な本を見つけました。
タイトルの下に小さくamimonoと書かれています。
2019年に出版されたstitchesという本です。手芸の本にはちょっと珍しいハードカバーです。
この本を知ったきっかけはIsagerさんの糸を取り扱っているFynの投稿でした。
空の色(青空や夕焼けなど)を取り入れるアイディアが、ストーリー性があって素敵だなと思いました。
Isagerさんのデザインするニットがしっくりくるのは、自然の色を取り入れているからかも。
前書きにとても共感したのでご紹介します。英語で書かれている本(訳なし)で、私の解釈なのでもしかすると間違いがあるかもしれないですが、ご了承ください。
英語でstitchesは編み物と刺繍の両方を意味します。洋裁の針と糸、編み物の針と糸には区別がないということです。
「一つの手法に自分を限定する必要はなく、逆に一つの作品について刺繍の要素を組み合わせたり、織ったり編むことができる」という考え方が私にインスピレーションを与えました。
この方法で創作する利点の一つは創作の過程を延長して、いくつかの層や段階で作業できることです。
この本の全てのパターンは編むだけでも作ることができますが、刺繍や織りを加えることで全く違う印象に変えることができます。
たくさんの糸を使った刺繍を加えることで3次元の仕上がりになるし、昔使ったセーターに変わった素材や新しい色の糸を加えることでリメイクすることもできます。
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stitchesがビギナーやシーズンニッターにインスピレーションを与え、独自の印を自分の作品に取り入れられることを願っています。
編むだけにとどまる必要はないし、過去に作ったものも常に更新できるという考え方はとても斬新に感じましたが、もともと編み物でもとじはぎで縫う作業も行っているので、自然で納得できるとも思いました。
かわいいものを集めた本も好きだけど、「こういうテーマで作りました」という意図も持っている本も好きです。
この本で編んでみたいなと思ったのは冒頭で紹介したCLOUDYという作品。
セータは編み物、セーターの隙間から所々見えている色の部分は刺繍です。こんなに大胆に刺繍を使ったセーターは見たことがないかも。
刺繍の色は自由に選べます。作る人によってそれぞれ印象の違うCLOUDYができあがります。
春を楽しみに冬を過ごせそうかなと思ったので、ミモザを連想する色を選んでみました。
冬までに作れたらいいなと思っています。