ミクニッツ大物編の後半には、各セーターを作った背景や工夫したポイントなど、三國万里子さんの一言コメントがまとめられています。
これから編み始めるt-sweaterのパターンは、オリジナルの糸が廃盤になったため、現行のアラン糸に合わせて調整し直したもので、オリジナルのパターンより少し細身になっているそうです。
今までのミクニッツのパターンをそのまま収録していると思っていたので、そんな細かな変更も入っているんだと驚きでした。
いくつか自分が持っているパターンと重複しているのもあるし、ミクニッツの本を購入しようか悩んでいたのですが、購入して良かったです。
早速編みはじめます。
久しぶりに太い針でザクザクと編んでいきます。
セーターは見頃を上または下から順番に編んでいくものが一般的ですが、t-sweaterは横から編んでいきます(目の方向が横になる)。
左腕、見頃、右腕の順に水平方向にスキャンしていく感じ。
今までにない編み方なのでとても新鮮です。
左腕はスムーズに編み終わったのですが、つまづいたところが2つほど。
一つ目は身頃の裾付近の「引き返し編み」。
聞いたことないなぁ...と思いましたが、つい最近CLOUDYで編んだ技法でした。
SNSで検索していたら、三國さんの著書「編み物修学旅行」の説明が分かりやすいということで読んでみるとshort rowsという方法で肩の傾斜を形成したときに編んだことがあったのでした。
編み図を見ていて気になったのは、説明では8段ごとに引き返し編みとあるのに、パターンを見ると二目一度を2段ごとにするように書いてあるように見える...
8の倍数以外の段の二度一目の記号は必要なさそうと思ったので普通に編みます。
二つ目は衿の作り方。
襟の直前までは前後身頃がつながったまま編んでいたけれど、衿をどうやって分けるのか...と一瞬悩みました。
衿の部分から前後分けてに編めば良いのかな。
でも自信がないので、ヒントがないかなとネット検索もしてみました。
ミクニッツのキットを編んでいる方のブログを発見し、分けて編むので正解みたいでした(ほっ...)
本は細かな説明や繰り返しは省略されてしまいますが、キットなら省略されずにちゃんと書いてあるんだなぁと、キットの編み図の良さも再発見しました。
後ろ見頃を衿の最後まで編んだ後、前身頃を編みはじめているところです。
メリヤス編みがずっと続きますが、引き返し編みや増し目と減らし目がコンスタントに続くので、一段づつ図を確認しながら進めます。
前身頃も衿の最後まで編みました。
次は、前後見頃を合流させて...
残りは目を減らして右腕まで行きます。
いつもは完成後に水通しするのですが、糸を再利用していて目がぼこぼこしてしまっている...(糸をほどいた時にスチームアイロンをかければ良かったかも)。
閉じはぎの時に目が整っていないと作業しにくいのでここで水通ししました。ぽこぽこしていた目が整いました。
セーターの開きです。
これを半分に折ると...
いっきにセーターらしくなりました。
脇を閉じるとこんな感じに。
1ヶ月ほどで完成しました。
大体サンプル写真と同じような形になったので引き返し編みはそれなりに正しくできたのかな?
サイズもシルエットもすごくいい。色違いでもう一着欲しくなる。
初心者の方も編みやすいパターンですが、情報が所々省略されていて、悩むポイントもありそうです。
単調すぎずサクサク編めるパターンでした。
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Data
t-sweater
Book:ミクニッツ大物編
Yarn:Queen Anny