書きたいこと、いろいろ

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鳥取とんぼ返りの旅(後編)

米子からJR山陰線で下北条に向かいます。

右は大山、左は日本海の見える眺めのいい電車です。

この日は台風が接近していたせいか晴れたり曇ったり雨が降ったり天気が目まぐるしく変わりました。

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岡山までは快晴だったのに鳥取は曇り空。日本海もいつもより荒れています。

1時間ほどで下北条に着きました。

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無人駅です

駅から歩いて20分ほどのところにある北栄みらい伝承館に行きます。

 

北栄みらい伝承館

北栄みらい伝承館では北栄町(北条町大栄町が合併してできた町)の資料館で北栄町の歴史、作家、自然などの展示を企画しています。

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朱色の建物が目印です

常設展示では陶芸家の生田和孝さんと土人形作家の加藤廉兵衛さんの作品を展示しています。

生田和孝さんはこの前BEAMS EYE Tottoriで出展していた福光焼の河本賢治さんの先生でした。

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展示されている器をみると福光焼のシンプルな面取りは生田和孝さんから受け継いだものなんだと分かりました。

企画展では「郷土の作家たち」というテーマで北栄町ゆかりの作家の作品が展示されています。書道が盛んで書道の展示が多いそうです。

 

郷土の作家たち2019 進木富夫がつくる和紙あかり

企画展は私が和紙あかり作りを教えていただいている進木先生の展示です。

進木先生が学校の教員を退職してから、地元のランプ作家の作品に触れたことがきっかけで和紙あかり作りを始めてちょうど10年。

初期の作品から今までの作品の選りすぐりの20展が展示されていました。

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切り絵のような雰囲気の和紙あかり

進木先生の和紙あかりで特徴的なのは、全てこの近辺で手に入る素材で作られているところです。

あかりのフレームは近所の山に生えている葛の蔦や海から流れ着く流木、色とりどりの和紙は鳥取の青谷という地域で作っている因習和紙を使ったmade in tottoriの和紙あかりです。

写真撮影OKをいただいたのでいくつかご紹介します。

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うわかた(平成23年)

存在感のあるしっかりとした和紙は手漉きの和紙です。

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かげろう(令和元年)

森の中の朽ちかけの木を土台に、葛の蔓でできたランプをかけています。傘の部分は和紙と絣布です。

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左:おおもの(平成31年) 右:はなあかり(平成30年)

葛の蔓の独特な形を生かした人の背丈は優に超える大きな和紙あかり。大山寺に奉納されているのと似たタイプです。

どれも独創的で一つ一つ見応えがありました。

 

進木先生の工房では和紙あかりの販売はしておらず、体験を通してあかりを自分で作る工房になっています。 

展示会場にも和紙あかり作り体験の様子を撮影した映像が流れていて、見に来た方の中にも作ってみたいと言われている方もいらっしゃいました。 

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由良駅に工房があるので連絡すれば体験が可能です。

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私もフレーム作りをマスターしたい(山に葛を取りに行くところからやってみたい)ので、また通いたいと思っています。

 

番外編に続きます。