ブリッジシーズン3がamazon primeで配信されていたので早速見ました。
シーズン2の復習
再びオーレスン橋から始まった一連の事件は、環境問題の対策が各国でなかなか進まないことを憂いたある研究者とその協力者が起こしたものでした。
国際会議に集まった代表者を致死性の高いウイルスに感染させ一掃しようと試みましたが、サーガをはじめとした捜査官によって阻まれました。
この計画を立てた研究者は計画の失敗から仲間に殺され、仲間達は捕まることはありませんでした。
サーガの相棒のマーティンは自分の息子を殺した元同僚のイェンスに復讐を果たします。マーティンが復讐したことに気づいたサーガの告発で、マーティンは逮捕されシーズン2は幕を閉じました。
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シーズン3のあらすじ
シーズンは2つ(または3つ?)の事件が並行して進んでいきます。
猟奇的な連続事件(メインの事件)
マーティンが逮捕されてから半年後、スウェーデンの工事中のビルで女性がマネキンと食卓を囲むような形で殺害されているのが発見されます。
最初の被害者がデンマーク人だったので、サーガ達マルメ警察のメンバーは再びデンマークのコペンハーゲン警察と協力して捜査します。
その後も牧師、サーガの上司のハンス、元体育教師など関係性がわからないけれど、同一犯と思われる異常な事件が続いていきます。
サーガの相棒
マーティンは逮捕されてしまったので、マーティンの同僚のハンネが次の相棒になりますが、相棒になってまもなく彼女は事故にあいます。ハンネはマーティンを告発したサーガに良い感情を持っていないので、捜査を降りたいと伝えた矢先に起きた事故でした。無理に捜査に連れてきてしまったことをサーガは後悔します。
ハンネの代わりにヘンリックが派遣されます(彼が立候補した)。ヘンリックは妻と二人の娘たちと一緒に暮らしています。とても綺麗な奥さんとかわいい娘がいるのに夜になるとお洒落をして独身パーティーに向かいます。奥さんも「素敵よ」と言って送り出していてとても不思議な関係です。
また常に上着から白い粉の入った袋を持っていて、動揺することがあると取り出し食べたり、何か問題を抱えていそうですが、サーガと同じくらい優秀な捜査官です。
どこかサーガと共感し合えるところがあり、良いコンビになります。
サーガの母親の事件
20年以上会っていないサーガの母親が、サーガの父親の具合が悪いので会って欲しいと伝えにやってきます。サーガは子どもの頃、両親との間に問題があったために会いに行かず、父親のお葬式にも出ませんでした。
父親との間に何があったのかは詳しく語られませんでしたが、母親は代理ミュンヒハウゼ症候群でサーガによって刑務所に送られていた過去があります。母親はサーガの妹の自殺が自分のせいではないことを示すカルテを持ってきて妹の自殺はサーガのせいだと責めます。サーガと母親はわかり合うことはなく、母親はある日自殺します。その後、母親の死は自殺ではないことを示す証拠がいくつか見つかり動機を持つサーガが疑われます。
ヘンリックの家族の失踪
ヘンリックの妻と子どもは実は5年前に失踪しており、いまだに行方がわかっていません。
今はヘンリック一人で暮らしていますが、家族の失踪後、摂取するようになった薬の影響で家に帰ると失踪している妻と子どもの幻覚が見えているのでした。
ヘンリックは時間があるときに失踪事件を調べて欲しいとサーガに依頼します(ヘンリックがサーガの相棒に立候補したのはサーガに調べて欲しかったからなのかも)。
感想
主人公の脆さ
シーズン1、2でも問題は抱えていましたが、何があってもサーガは大丈夫という安心感があったのですが、シーズン3は少し違ったような気がしました。
ヘンリックに出会って感情がだんだん表に出るようになったからか、両親(主に母親)との関係や、友人でもあった上司のハンスのことなど、サーガを不安にする出来事がたくさん起こったためか、崩れてしまいそうな脆さを感じました。
主人公でも普通の人間で、悩むこともあるし完璧でもないということが描きたかったのかなという感じがしました。
犯人のある一言
一番印象に残ったのは、サーガが供述書のサインを取りに来た時に、犯人が「死にたいことと、生まれてきたくないことは違う」と言うシーンです。
誰からも必要とされず、里親から虐待されて育ってきた主人公は、この苦しみから解放されるには、自分が生まれて来なければよかった、「死にたいことと、生まれてきたくないことは違う。必要とされている人には、わからないよな」と言います。
私はそんな過酷な人生を送ってきてはいないけれど、年末に一年を振り返った番組を見たり、今日話題になっていた世界終末時計の話などを聞くと理不尽で悪いことばかり起きているような気がして、もし生まれてくるかどうかを自分が選べるとしたら生まれてこないかもしれないとふと思ってしまうことがあり、ちょっとハッとしてしまいました。
サーガの母親は自殺なのか
サーガの母親は自殺なのか他殺なのかはシーズン3で完結しませんでした。
証拠はサーガが犯人であることを示し、サーガは母親の復讐による作られた証拠と主張していて、裁判になる可能性もあります。
サーガの自宅のパソコンのマウスの位置が移動しているのをサーガが直すシーンから、母親が家に侵入して証拠を作ったのではと私は思っています。
ヘンリックの家族の行方
ヘンリックの妻は最終話で発見されますが、二人の娘は行方不明のままです。
未解決のそれぞれの事件は明らかになるのか、次のシーズンが気になるところです。