海外ドラマを見ているとときどき気になるフレーズが出てきます。
今回はメンタリストシーズン3の16話で出てきた詩について少し調べたことをまとめました。
メンタリストとは
ご存知の方も多いと思いますが、メンタリストは優れた観察力を持つパトリック・ジェーンが主人公の話です。
ジェーンはその才能を生かし霊能力者として活動していていましたが、あるテレビ番組でレッド・ジョンという連続殺人犯を見下す発言をしたために奥さんと子供を殺害されます。
しばらくしてジェーンはCBI(カルフォルニア州捜査局)で犯罪コンサルタントとして事件の捜査を手伝いながら、レッド・ジョンの正体を暴こうとします。
先が気になりHuluでファイナルシーズンまで一気見しました...
気になったフレーズ
本題の気になったことばは、CBI局長のバートラムが口ずさんだ
When thy little heart doth awake, then the dreadful night shall break
というウィリアムブレイクの詩です。
ドラマでは
小さな心が目覚める時、恐ろしい夜が明けるだろう
と訳されていました。
あとで考えてみるとドラマの伏線だったのですが、ちょうどドラマを見ていた当時、私はバートラムが周りの捜査官を励ますために言った前向きな言葉なのかなと思い気になっていました。
引用元について
ウィリアムブレイク(William Blake 1757-1827)はイギリスの詩人、画家、銅版画家で、ブレイクの絵は映画レッド・ドラゴンでも使用されたので知っている方も多いかもしれません。
気になったフレーズは「ゆりかごの歌(Cradle Song)」の一節のようでした。
「無垢の歌」という詩集の中にゆりかごの歌があるのですが、他の方のブログにも書かれているように、この詩の中にはメンタリストで引用されていたフレーズが見当たりません。
これに近いフレーズが出てくるのはブレイクのnotebook(アイディア帳のようなもの)に書かれていたゆりかごの歌のほうで、詩集のゆりかごの歌とは内容が異なっています。
英語版のwikipediaではnotebookのいくつかの詩は前のものと内容が全く異なるものもあるという記載があり、アイディアの段階と、最終形の違いなのかなと納得しました。
ゆりかごの歌についての考察
ゆりかごの歌は子どもを寝かせる母親の歌で子どもの寝顔から幸せを感じるという内容です。
英語力が乏しいので詩の意味を正確に理解できませんでしたが、あなた(赤ちゃん)といれば恐ろしい夜でも希望が持てるというイメージなのかなと想像しました。
また詩を比較していると、詩集の方は明るい単語が多く使われているのに対して(happyが多用されている)、notebookは少し控えめでネガティブな言葉が多かったような気がしました(thy,secret,cunningなど)。
さらにnotebookには引用されている部分“Then the dreadful lighting break”と書かれていてドラマで引用されているフレーズとも少し違っていました。
私は恐ろしい雷が止むよりも、恐ろしい夜が明けるの方が希望が持てる気がして
ドラマの言い方の方が個人的には好みでした。